民間療法の深い知恵を生かす
※このホームページで紹介している内容は、効果を保証するものではありません。また、効果には個人差がございます
私はいまから十数年前、
免疫学者の多田富雄さんが会長をつとめていた、
日本補完代替医療学会に呼ばれて公演をしたことがあります。
ノーベル賞候補といわれるくらいの免疫学者が、
いわゆる民間療法の会長をしていることに驚きましたが、
幕張メッセに四千人もの民間療法の従事者たちが集まりました。
そのころからすでに、そういった分野を鼻で笑うような空気は、
少しずつなくなっていたのです。
エビデンス(その治療法などがよいという証拠)を
大事にするのが近代の医学です。
反応の結果がどうなったかをきちんと数値的に判断するわけですが、
漢方などはエビデンスがありません。
「なんとなく治ったような気がする」「少し具合がよくなった」というくらいで、
どれくらいやればどうなる、という基準がありません。
目に見える結果がわからない。
治療者一人ひとりの勘や経験から、手をとって脈をみただけで
「ああ、あなたは心臓が悪いですね」とわかったりするのですが、
それは系統立てて説明できないのです。
薬膳の専門家のところでご馳走になったことがありますが、
薬膳の調理をする前に、三十分くらいかけて、
私の手を握ったり、顔色を見たりします。
つまり、東洋医学系の人は、
患者が入ってくるときの姿勢や歩きかたを見て、診断しているわけです。
対応するときの声の力、顔色、目の動き、動作など、
それらすべてを総合的に見るわけです。
東洋医学というと、漢方を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
よく「漢方」といいますが、漢方は中国の医療ではありません。
中国から古代日本に伝わってきた中国医学(中医)が
日本で独自の発達をとげ、漢方になりました。
宋の時代から日本は鎖国に入り、中国との交渉が途絶えます。
その間、インドから中国と朝鮮半島をへてきた仏教が
日本仏教に変わったように、中国からきた医学知識をもとにして、
日本で独自の発達をとげたものを漢方と呼んでいます。
ですから、中医と東洋医学は同じものではありません。
あの荒涼たる大陸の中で暮らしている人たちと、
この湿潤な風土の四季交々のなかで暮らしている日本人とで、
同じものをやっても効くわけがありません。
しかも過去の日本人と、
現代のエアコンのなかで暮らしているような日本人とでも
まったく違うわけです。
以前、大阪大学を見学させてもらいました。
自然に恵まれた敷地に近代的な設備があり、うらやましいくらい立派な大学です。
この医学部附属大学病院もすばらしい病院で、
そこの医師たちも非常に向学心が強く、その上熱心な学生たちが大勢いました。
そこでは、針や灸、そのほかの民間療法など、
近代医学が無視してきた医療を学ぶことができます。
漢方でも現代漢方が必要でしょう。
いまでは北里大学や東邦大学など、
しっかりした大学病院にも漢方の診療科があります。
【養生の裏技!】
目に見える世界と、
目に見えない世界がある。
前者が近代医学であり、
どこかで後者に触れているのが民間療法である。
なるだけ医者に頼らず生きるために
私が実践している100の習慣・・・五木寛之 (著)より
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