変わりつつある医師たちの意識
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保険を使って自宅で受けることができる訪問リハビリ・鍼灸治療の場合は、
医師の同意書が必要になります。
この同意書ひとつとっても、医者の意見が分かれてしまいます。
鍼灸治療などの東洋医学を認める医者とそうでないお医者さん。
そろそろ西洋医学と東洋医学の統合医療を認めていかないと、
医者の立場も危うくなってくるのではないでしょうか。
医療の現場では、やはり、患者さんの立場にたったお医者さんが
患者さんの信頼をうけて頑張っているようです。
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近年、各地で行われている医学関係の学会に呼ばれ、
話をする機会が増えました。
精神科医学会、泌尿器科学会、統合医療学会など、専門のドクターたちが聴衆です。
私のような、医学の門外漢が呼ばれるということは、
近代医学がいま、大きな節目を迎えていることのあらわれでしょう。
特に現場の臨床家たちは、そのことをいち早く感じているようです。
老人ホームの医師や地方の医師など、
現場からの意見を聴くと、大きな変動期に入っていると思わざるをえません。
臨床と、理論的な学問としてやってきている医学のアカデミズム、
学問の殿堂のようなものとのあいだが、非常に乖離してきたことがわかります。
フランス革命以来、化学的発見が相次ぎ、
医学が学問として世の中に通用するようになってから、さまざまな思想が生まれました。
戦後も、実存主義や構造主義、脱構造主義などいろいろな思想が出ましたが、
一貫して古風な確固たる世界をずっと守りつづけてきたのが、医学の世界です。
通常、世の中は徐々に徐々に変革していくものです。
先の民主党と自民党の政権交代ではありませんが、
代激変というかたちで起こるより、なし崩し的に変わっていく。
ところが医学界というのは、いま非常に大きな危機にひんしており、
断層が動きはじめているという予感があるのでしょう。
ですから、この十~二十年、書店でいわゆる健康書、通俗医学書が自己啓発本と並び、
ものすごい勢いで売れているのです。
それはちょっと異常なくらいです。
現場からの報告というような、実際に人の死を数多くみとった臨床医の本もあります。
医学部の教授のなかには、死者とまったく縁のない人も当然いて、
自分が患者の死をみとる機会がないままに一生を終える学者もいるわけです。
一方、現場で患者の末路の状態を見て、経済的事由などさまざまな問題のなかでの闘病を
体験してきた人たちからの報告が、広く知られるようになりました。
「私たちがこれまで信じていた医学は、何かおかしいのではないだろうか?」
たくさんの人が、そう思いはじめたのです。
【養生の裏技!】
医学は進歩の過程にある。
病気も同時に進歩するからだ。
医学に完成はない。
なるだけ医者に頼らず生きるために
私が実践している100の習慣・・・五木寛之 (著)より
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